炭酸パックが痛いと感じる人必見!痛みを避けるための正しい使い方

この記事の監修
薬剤師/美容家 椎名 あやな
薬剤師/美容家椎名 あやな

炭酸パックには、毛穴の汚れをすっきりさせたり、美容成分の浸透を良くしたりと、うれしい効果がたくさんあります。そんな人気を集めている炭酸パックですが、実際に使用してみると、ヒリヒリと痛みを感じる人もいるのではないでしょうか。

痛みを感じると「自分の肌にあっていないのでは?」「使い方が間違っている?」と悩んでしまいます。しかし、炭酸パックについて正しく理解をすれば、安心して使用し、うれしい効果をたくさん実感できるのです。

本記事では、炭酸パックが痛い原因と対処法について解説します。炭酸パックをきちんと知り、正しく使って理想の肌を手に入れましょう。きっと毎日鏡で自分の肌を見るのが、もっと楽しくなりますよ。

目次

炭酸パックとは?

炭酸パックとは、二酸化炭素の炭酸ガスを溶け込ませた美容液やジェル、泡などをパックとして肌に塗布することで、美肌効果が得られるフェイシャルパックのことです。

炭酸ガスは肌の角層へ浸透しやすく、血管を拡張させ血流を良くさせると同時に、炭酸の泡が肌の汚れや不要な皮脂を除去します。

炭酸パックが痛い3つの原因

雑誌やSNSなどでよく見る炭酸パック。しかし、実際に使ってみると、肌がヒリヒリと痛くなり不安な経験をされた人もいるのではないでしょうか。

炭酸パックが痛い原因は、おもに3つ考えられます。

  • 炭酸が発泡するときの刺激
  • 敏感肌で刺激に弱い肌質
  • 皮膚の薄い場所は刺激を感じやすい

それぞれの内容について、細かく解説していきます。

原因①炭酸が発泡するときの刺激

炭酸パックは、炭酸が発泡する際の刺激で毛穴の汚れを浮かせたり、血行を促進させたりと美容効果を発揮します。その時に起こる発泡が刺激となって、肌がヒリヒリしている可能性があります。

肌の表面で炭酸の泡がシュワシュワ、パチパチと弾けることでヒリヒリとした痛みを感じているのかもしれません。

炭酸パックに慣れていたり、肌荒れ中でなければほとんど気にならない程度の刺激です。しかし、炭酸パックの使用が初めての人や、敏感肌や肌荒れ中の人は痛いと感じることがあるかもしれません。

原因②敏感肌で刺激に弱い肌質

敏感肌の人は、ちょっとした刺激にも敏感に肌が反応してしまい「赤み」「痛み」「かゆみ」が起こったり、刺激に対して弱いです。そのため、敏感肌の人は炭酸による正常な刺激を「痛い」と感じてしまうかもしれません。

また、花粉の季節や生理前は肌が敏感になりやすいため、炭酸パックを使うとヒリヒリと痛みを感じる場合があります。

敏感肌の人や、肌が敏感なタイミングでの炭酸パックの使用には、注意が必要です。

原因③皮膚の薄い場所は刺激を感じやすい

顔の中でも「目元」や「口元」の皮膚はとくに薄く、刺激を感じやすいです。顔の他の部分は何も問題なくても、目元や口元だけはヒリヒリと痛む場合があります。

痛いとまではいかなくても、軽いヒリヒリとした刺激は皮膚の薄い部分に感じやすいものです。もし、おでこや頬など皮膚が比較的厚い部分は大丈夫なのに、目元や口元にヒリヒリするような痛みがある場合は「皮膚が薄い部分だから」という原因が考えられます。

炭酸パックが痛い時の対処法

炭酸パックを使うとピリピリとした痛みがあるけれど、どうしたらいいの?と悩んでいる人もいるのではないでしょうか。おもな対処法は、以下の3つが挙げられます。

  • 低温で炭酸パックをしない
  • 使用時間を短くしてみる
  • 炭酸パック後に肌を冷やす

それぞれについて、細かく解説していきます。3つの対処法を試してみて、自分に合うものを見つけてみてください。対処法を知っておくことで、安心して炭酸パックを使えるようになりますよ。

低温で炭酸パックをしない

炭酸パックに含まれる炭酸ガスは、低温だとよく発泡します。もし痛いと感じるのなら、肌を少し温めたり入浴後に使用したりと、肌の温度を調整してみてください。

しかし、肌を温めすぎてしまうと炭酸ガスが発泡しにくくなり、炭酸パックの効果を十分に感じられなくなります。温めすぎにも、注意が必要です。

使用時間を短くしてみる

肌がヒリヒリと痛む場合、炭酸パックの使用時間を推奨されている時間よりも短くするのもおすすめです。そのためにも、炭酸パックを肌に乗せる時間は商品によって違うため、事前に説明書をきちんと読むようにしましょう。

肌は、炭酸パックの使用回数を重ねるごとに炭酸の刺激にだんだんと慣れてきます。もし痛む場合は、使用時間を短くして、慣れてきたら時間を増やしていきましょう。最終的に、説明書に記載されている時間通り、肌に乗せられるようになることが理想です。

効果を十分に感じたいからといって、最初から痛みを我慢して時間通りにおこなうのではなく、徐々に慣らしていきましょう。

炭酸パック後に肌を冷やす

炭酸パックで痛みを感じる場合、冷蔵庫に入れておいた冷たい化粧水や氷などで、パック後に肌を冷やすと痛みが落ち着きます。

刺激を感じた肌には、クールダウンをさせたりうるおいを与えたりすることにより、さらに効果を期待できますよ。

炭酸パックの使用を中止する目安は?

炭酸パックは、炭酸によりもともと肌に刺激を与えるものなので、多少ヒリヒリする程度であれば使用しても問題ないです。しかし、注意したいのは炭酸パックの使用後に、肌荒れしてしまう場合です。おもな症状は、以下のとおりです。

  • 顔が真っ赤になる
  • 炭酸パックの使用後、顔のほてりがなかなか取れない
  • 肌荒れが悪化した
  • ニキビができた
  • かゆみが強い

炭酸パックを2〜3回使用しても、以上で挙げたような症状が出る場合は、使用をやめたほうがいいでしょう。また、もし症状が長引く場合や症状が強く出過ぎる場合には、念の為に皮膚科で診察を受けることをおすすめします。

また、ひどい敏感肌の人や肌荒れ中は、最初から炭酸パックを使用しないほうがいい場合もあります。炭酸パックを使うと肌が過剰に反応して肌荒れを起こしたり、肌荒れ中の患部が悪化してしまう可能性もあります。

炭酸パックの3つの効果とは?

炭酸パックには、うれしい効果がたくさんあります。炭酸パックに含まれている炭酸の分子は、とても細かいため、肌の角質のすみずみにまで浸透していきます。浸透した炭酸が、お肌を整えたい人にうれしいはたらきをもたらしてくれるのです。おもな効果は、以下の3つです。

  • 肌のトーンアップ
  • ハリや弾力
  • 毛穴の汚れを除去

それぞれについて、細かく解説していきます。

①肌のトーンアップ

1つ目の効果は「肌のトーンアップ」です。炭酸パックに含まれる炭酸は、温度に関係なく血管を拡張させて血流をよくする効果があります。炭酸は分子が小さく、肌の毛穴からではなく皮膚の隙間から浸透し、真皮にある毛細血管へ届き血液に入り込みます。

そして、より多くの酸素を血中に循環させて肌細胞を活性化させます。血流がアップすることにより、血中の老廃物の排出が促進され、肌のターンオーバーが整います。その結果、シミの原因になる「メラニン色素」の排出もスムーズになり、肌がトーンアップするのです。

②ハリや弾力

2つ目の効果は「ハリや弾力」です。血流がよくなると、美肌作りのサイクルがととのい細胞に栄養が行き渡ります。その結果、細胞の新陳代謝が促進されてキメが整います。

乾燥しがちな肌は、キメが荒く乱れやすくなりますが、炭酸パックにより肌表面がしっかりととのうことで、つるんとしたハリや弾力が出てくるのです。

③毛穴の汚れを除去

3つ目の効果は「毛穴の汚れを除去」です。炭酸パックに溶けている炭酸ガスには、タンパク質を吸着する性質があります。肌の表面に残っている皮脂や古い角質などを取り除く助けとなり、肌がすこやかになります。また、炭酸パックを使用することで、皮膚を清潔に保ち、ニキビをはじめとした肌トラブルも防ぎます。

しかし、過度な頻度で使用してしまうと、肌にとって本来必要な皮脂まで除去してしまうため、肌が乾燥してトラブルを引き起こしてしまうかもしれません。使用頻度は、肌の状況も見ながらしっかりと守りましょう。

まとめ|炭酸パックを安心して使い美肌を手に入れよう!

炭酸パックは、肌にとってうれしい効果がたくさんありますが、人によっては痛いと感じたり肌トラブルを引き起こす可能性もあります。

炭酸パックが痛い原因は、以下のとおりです。

  • 炭酸が発泡するときの刺激
  • 敏感肌で刺激に弱い肌質
  • 皮膚の薄い場所は刺激を感じやすい

自分がどの原因に当てはまるのか、振り返ってみましょう。

また、炭酸パックが痛い時の対処法は、以下の3つです。

  • 低温で炭酸パックをしない
  • 使用時間を短くしてみる
  • 炭酸パック後に肌を冷やす

きちんと自分にあった対処法を知っておくことで、安心して炭酸パックを使用できます。しかし、痛みがましにならなかったり何らかの肌トラブルを引き起こしたりする場合には、すぐに使用をやめ、心配であれば皮膚科の受診をおすすめします。

炭酸パックについて正しく理解し、安心して使うことで美肌を手に入れましょう。きっと毎日、鏡で自分の肌を見るのがもっと楽しくなりますよ。

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