【50代】肌のくすみに悩んでいる？洗顔で解決しよう！

この記事の監修

薬剤師／美容家椎名あやな

50代の肌は、ホルモンの変化や加齢により、くすみがちです。

「毎日きちんとスキンケアをしているはずなのに、最近肌のくすみが気になる」「肌のくすみを、日頃のケアで簡単に解決する方法はない？」そう悩んでいる人も多いのではないでしょうか。

肌のくすみが気になりだすと、おしゃれに身が入らなくなり、気分も下がってしまいますよね。50代の肌は、加齢に伴い肌のメンテナンス方法を変える必要がありますので、基本の洗顔から見直してみましょう。

この記事では、肌がくすむ原因とその対策を解説し、日頃の洗顔でできるくすみ解決のポイントをまとめています。

年齢にあった正しい洗顔方法を取り入れれば、くすみも軽減し生き生きとした毎日が送れるようになりますよ。

【50代】くすみの原因は？

50代は、加齢が原因のくすみが気になってくる年代です。若い頃にはあまり気にしていなかったことがくすみの原因となる可能性があり、日頃の生活により気をつける必要があります。

肌のくすみが気になりだしたら、まずはくすんでいる原因を探りましょう。

肌の乾燥
血行不良
紫外線
ターンオーバーの乱れ
汚れや古い角質の沈着

これらのくすみの原因は、複数が相互に影響し合っていることが多いです。どれかひとつを解決してもあまり効果がありません。

すべての原因をひとつひとつしっかり理解して、くすみを解消できるよう努力しましょう。それでは、ひとつずつ詳しくみていきます。

肌の乾燥

肌の乾燥は、くすみを引き起こす大きな原因のひとつです。加齢により、肌の保湿機能は徐々に低下していきますので、今までのお手入れでは十分に肌が保湿されていないかもしれません。

乾燥は、肌のバリア機能を低下させ「シワ」や「かさつき」「くすみ」を生じさせます。ひどくなると、赤みやかゆみが出てきてしまうこともあります。

年齢を重ねた肌には乾燥が大敵ですので、今すぐ保湿をメインにしたスキンケアに変更した方がよいでしょう。

血行不良

血行不良は、肌のくすみや顔色の悪さといった外見上の問題だけでなく、健康にも影響を与える問題です。

血行不良は冷え性とも密接に関連しており、くすみの原因にもなりえますので、気をつけましょう。

とくに女性は、ホルモンバランスの影響や男性に比べて筋肉量が少ないなどの理由から、冷え性になりやすい傾向があります。「冷えは万病のもと」ともいわれているように、体が冷えると免疫力の低下や筋肉のこわばりなども起こりやすくなり、結果的にくすみも悪化します。

普段から体を冷やさないように工夫をしたり、体を軽く動かしたりして、血行の流れをよくしましょう。

紫外線

紫外線は、肌が吸収すると老化現象を引き起こすことで知られています。

紫外線による肌へのダメージは、メラニン色素の生成を過剰に促すため、肌の色が暗く見えるようになり、肌がくすんで見えることがあります。

さらに紫外線を浴び続けると、肌への色素沈着が起こり本格的なくすみやシミに発展します。少し面倒ですが、肌のためにも紫外線対策はしっかりとおこないましょう。

また、紫外線を極力浴びないようにすることで、肌の健康を守り、肌の老化を遅らせられます。

ターンオーバーの乱れ

年齢を重ねると、女性は女性ホルモンのバランスが変化するのです。女性ホルモンは、肌の健康にも直接影響する物質なので、バランスが変化することは、ターンオーバーの乱れにつながります。

ターンオーバーを正常化するためには、年齢に応じたスキンケアを取り入れるのが一番効果的です。30〜40代から今まで変えずに続けていたスキンケアを見直してみてはいかがでしょうか？

汚れや古い角質の沈着

ターンオーバーの乱れが原因で、汚れや古い角質がはがれ落ちにくくなり、肌表面に沈着してしまいます。肌にとって不要な汚れや角質が付着していると、くすみの原因になります。

「洗いすぎは肌によくないから」と適切な洗顔をおこなっていない人もいるのではないでしょうか。たしかに過剰な洗顔はよくないですが、汚れや古い角質を除去するためにも肌トラブルがない時は、1日2回の洗顔は必要です。今一度、洗顔を見直してみてください。

【くすみ悩み】50代が失敗しない洗顔料の選び方

50代は、年齢によるくすみが感じられるようになってくる年代ですので、今までのスキンケアを根本から見直す必要があります。もし、現時点でくすみが気になるなら、まずは今まで使っていた洗顔料をエイジングケア用のものに変えてみてはいかがでしょうか。

50代に必要な洗顔料の選び方は、以下のとおりです。

エイジングケアしながら汚れを落とせる
洗浄力よりも保湿力を重視
できるだけ刺激が少ない

それでは、詳しく確認していきましょう。

エイジングケアしながら汚れを落とせる

エイジングケア用の洗顔料は、汚れを落としながらエイジングケアに必要な成分を肌に届けてくれる効果があります。

エイジングケア用の洗顔料には、さまざまな成分が含まれています。効果のある主要な成分をいくつかリストアップしておきますので、洗顔料を選ぶときの参考にしてください。

エイジングケア成分	効果
ビタミンC	肌の明るさを向上させ、色素沈着を軽減
ビタミンE	肌を保護し、紫外線によるダメージから肌を守る
グリーンティーエキス	強力な抗酸化作用があり、肌の老化を防ぐ
ヒアルロン酸	肌にうるおいを与え、乾燥による細かい線やシワを防ぐ
ペプチド	コラーゲンの生成を促進し、肌の弾力と構造を改善
レチノール（ビタミンA）	細胞の再生を促進し、シワや肌のたるみを減少
セラミド	肌のバリア機能を強化し、肌を保護
アロエベラ	肌を落ち着かせ、保湿
アルファヒドロキシン酸・ベータヒドロキシ酸	角質除去作用があり、肌のターンオーバーを促進

洗浄力よりも保湿力を重視

エイジングケア用の洗顔料は、洗浄力よりも保湿力を重視して選びましょう。

保湿力の高い成分が含まれている洗顔料は、洗い上がりのつっぱり感がなく、しっとり感が持続します。保湿力の高い成分もチェックしてみましょう。

保湿成分	効果
ヒアルロン酸	水分を肌に引き寄せて保持・肌を深く保湿
グリセリン	水分を吸収し保持・肌のうるおいを保つ
セラミド	肌のバリア機能を強化し、水分損失を防ぐ
アロエベラ	肌を鎮静し、保湿
スクワラン	肌を柔らかくし、保湿
シアバター	肌に栄養を与えると同時に保湿
ホホバオイルオリーブオイル	肌にうるおいを与え、乾燥から保護
ベタイン	湿効果があり、肌の水分バランスを保つ
アルガンオイル	高い保湿効果・栄養を肌に与え、肌を柔らかくする

できるだけ刺激が少ない

50代の肌は、大変デリケートになっています。洗顔料はできるだけ肌に優しく、刺激が少ないものを選びましょう。

刺激が少ない洗顔料についても、わかりやすく表にまとめました。ぜひ、参考にしてください。

洗顔料のこだわり	注意点
天然由来の成分	合成界面活性剤や強い化学物質が入ったものは避ける
無香料・無着色	香料や着色料は肌の刺激になる可能性あり
アルコールフリー	アルコールは肌を乾燥させる
パラベンフリー	人に肌の刺激を引き起こす可能性
弱酸性から中性のpHレベル	肌の自然なpHバランスに近いものを選ぶ

くすみの正しいケア方法

くすみの正しいケア方法についてのポイントは、以下のとおりです。

洗顔でしっかり汚れを落とす
紫外線対策をする
乾燥を防ぐ
血行をよくする

くすみの原因がわかったところで、次はくすみの正しいケア方法を具体的に説明していきます。

洗顔でしっかり汚れを落とす

くすみケアの基本は、洗顔です。毛穴に詰まった皮脂や汚れ、たまった角質などは、くすみや肌荒れの原因になりますので、洗顔でしっかり落としましょう。

肌を清潔にすることで、保湿剤や美容成分の浸透もよくなり、ターンオーバーが正常化することで、くすみの解消が期待できます。

メイクを落とす際のメイク落としも、洗顔料と同じように肌に優しい成分のものを選び、肌への刺激が強くならないように、十分注意してください。

紫外線対策をする

肌のくすみを防ぎ、さらなる老化を遅らせるには、紫外線対策が欠かせません。

日焼け止めを使用する
日頃のケアに、ビタミンCなどの抗酸化成分を含むセラムや美容液を取り入れる
屋外では帽子、サングラス、日傘、長袖の服などで紫外線から身を守る
直射日光の強い時間帯は、日陰を利用する、または外出を避ける

日焼け止めは、SPF値が高く、PAレーティングの高い（+マークが多い）ものの方が紫外線を防ぐ効果が高いです。しかし、効果が高いものは肌への刺激となる成分が多く含まれている場合もありますので、注意が必要です。

日焼け止めを選ぶ際には、成分や肌タイプも考慮しましょう。

乾燥を防ぐ

肌は十分な水分がある状態でもっとも効率的に再生します。乾燥を防ぐことにより、肌細胞の健康な再生が促進され、くすみの改善につながります。朝晩のスキンケアでしっかりと保湿をおこないましょう。

日中に肌の保湿をすることは難しいこともありますが、水分を多めに取り、室内では加湿器を使うなどの工夫ができます。

また、メイクの上からでも使えるスプレータイプやバームタイプの保湿剤もありますので、活用してみてはいかがでしょうか。

血行をよくする

くすみを減少させるためには、肌の血行をよくすることが効果的です。肌の血行をよくするためにできることを、いくつか紹介します。

フェイシャルマッサージをおこなう
洗顔後に、温かいタオルと冷たいタオルを交互に顔に当てる
軽い運動をする
体を冷やさないようにする
水分をしっかり取る

とくに顔のくすみが気になる場合は、頰やあごまわりをマッサージし、リンパを流すのがおすすめですので、ぜひやってみてください。

また、定期的な運動は全身の血行を促進し、肌にもよい影響を与えます。この機会にウォーキングやジョギング、ヨガなど気軽に運動をはじめてみてはいかがでしょうか。

【50代】洗顔で気をつける5つのポイント

50代の肌をくすみから守るために、洗顔の見直しからはじめましょう。

洗顔で気をつける5つのポイントについて、解説します。

過剰な洗顔はNG
20代〜30代から続けている洗顔方法を見直す
ぬるま湯で洗顔する
優しく洗う
肌の調子をチェックしながら洗う

1.過剰な洗顔はNG

過剰な洗顔は肌の乾燥をまねき、くすみを悪化させる原因になります。洗顔は、朝夕の2回程度にとどめておきましょう。

朝の洗顔は、皮脂汚れを取り除くことが目的です。肌に負担をかけないように優しく洗ってください。

夜の洗顔は、日中の汚れやメイクなどを取り除くことが目的ですので、洗顔の前にクレンジングをおこないましょう。肌に触れる時間が長くなりますので、クレンジングと洗顔は手早く、優しくおこなうのがポイントです。

洗顔の目的は違いますが、どちらの場合も「肌の乾燥を引き起こさないように、優しく洗う」「肌に優しい洗顔料を選ぶ」ことが重要です。

2.20代〜30代から続けている洗顔方法を見直す

加齢とともに肌の状態は変化するため、今までの洗顔方法を見直し、より肌に優しい洗顔方法に変える必要があります。

50代の肌は、乾燥して敏感になりがちなので、少しの刺激がくすみなどの肌トラブルをまねきます。まずは洗顔料を見直し、保湿成分などが含まれている、エイジングケア用の洗顔料に変更しましょう。

「丁寧に洗う」といわれると、時間をかけてしっかり洗いたくなりますが、長時間の洗顔も乾燥の原因になります。洗顔にかける時間は、泡だてからタオルでのふき取りまで1分程度が目安です。

3.ぬるま湯で洗顔する

洗顔は、必ずぬるま湯でおこなってください。

温度の高いお湯での洗顔は、肌に必要な油分まで奪い、乾燥を引き起こします。さらに、50代の肌は非常にデリケートなので、熱いお湯の刺激が原因となって、肌トラブルが起こる可能性もあります。ぬるま湯の温度は、手で触って少しひんやりする32〜34℃あたりがもっともおすすめです。

冷たい水での洗顔は、肌の引き締めには効果的ですが、余分な皮脂が落としきれなかったり、冷水の刺激に肌が反応してしまう可能性もあることを知っておきましょう。

洗顔のポイントは、「肌への刺激を最小限に」です。

4.優しく洗う

強い摩擦は肌を傷つけますので、とにかく優しく洗うことが重要です。洗顔料はしっかり泡立て、クリーミーな泡で洗顔をしましょう。

泡を潰さないように肌の上にのせたら、ソフトタッチで「泡を動かす」ようなイメージで洗顔します。額や鼻などのTゾーンはとくに皮脂が多いので、重点的に洗いましょう。

洗顔時は、決して泡を肌にこすりつけてはいけません。力を入れすぎると、せっかく作ったクリーミーな泡が消えてしまうだけでなく、摩擦により肌が傷ついてしまいます。

肌に泡をのせてから洗い流しまでの時間は、30秒が目安です。短時間で優しく、手早く洗いましょう。

5.肌の調子をチェックしながら洗う

50代のデリケートな肌は、日々状態が変わります。そのため、洗顔前と洗顔後には鏡をみながら、肌の状態をチェックし、洗顔方法を調整してください。

	チェックすること
洗顔前	乾燥赤みテカリ毛穴の状態敏感になっているところ
洗顔後	肌がピリピリしていないか過度につっぱっていないか汚れは落ちているか

肌の状態に応じて「保湿をしっかりする」「洗顔料を変える」「洗顔にかける時間をさらに短くする」などの対策をとりましょう。